味の素KK流・人生100年時代の「働き方改革」

「100年生きる」時代に向け、働き方にも柔軟性や新しい発想が求められている。グローバルスタンダードを目指し、働き方改革に取組んでいる味の素KK。若い層だけでなく、ベテランも含めた全社員の仕事習慣を変えていきたいという。

ノー残業デーは、本社受付に飲み待ち集団が

「ファッション面では、とにかく遅れている会社なんです」と語る、味の素KK 理事 グローバル人事部次長の髙倉千春さん。今現在、働き方改革として真っ先に取り組んでいるのは、労働時間の改善だという。「きっかけは社長の鶴のひと声。社長自身もブラジルの子会社で働いていたことがあって、グローバルスタンダードからすると、うちの社員の労働時間は長すぎる、と」。

水曜日の早帰りデーの結果、働き方にはどんな変化が起きたのだろうか。

「最も象徴的なのは、本社の受付前に社員たちがぞろぞろ集まるという現象(笑)。社員全員仲が良いので、みんなで『どこに飲みに行く?』って相談してるんです(笑)。結局10時くらいまで飲んじゃって、いつもより飲む時間が長くなって翌朝辛くなるということも…。若手は早く家に帰って子どもとご飯を食べたりお風呂に入ったりと、日頃できていない育児参加に役立てているようです。また、意欲的な人たちは、男性では英会話、女性はダンスやボーカルスクールなど、お稽古ごとに目覚める人も増えたようです」。

他にも時短にまつわるさまざまな取り組みを行っている。「ミーティングにかける時間も長すぎるからと、立って行うスタイルのミーティングに変えることもあります。また、経営会議をペーパーレスにするべく、経営層もタブレット端末と悪戦苦闘(笑)。結果的に、会議の準備の時間も、会議時間そのものも短縮化が実現しています」。また、テレワークにも取り組み、現在では全社員がその対象になったという。その名も可愛い「どこでもオフィス」。「これはまだまだ模索中です。会議もスカイプで行いますが、そうするとどこで会議をすればいいのかわからない、部屋の整理をしなきゃいけないとおっしゃるご家族もいらして。どうすればスムーズに実践できるか、人事としても方法を模索しているところ。でも、そんなトライ&エラーの繰り返しも、社員の自律的な働き方を実現する第一歩でもあると考えています」

人口=人の口の数が減る今、食品業界もイノベーティブでなくては!

多くの社員が、残業しない代わりに早朝から出社するようになったという。「最近、社員食堂をかなりいい感じにリニューアルしたんですよ。そこで早起きメンバーのために、社員食堂で無料の朝ごはんを提供するようになったんです。グループ会社には、皆さんがコンビニエンスストアで飲んでいるAGFのコーヒーもあるし、ベーカリーもあるので、出来たてのパンとコーヒーが用意できるんです。このお陰で始業時間前にいいミーティングができるようになったという声は聞こえてきますね」

多くの社員が、残業しない代わりに早朝から出社するようになったという。

「この先、日本の人口は減っていくし、同じやり方でやっていては将来の発展が見込まれません。イノベーションが求められる時代を迎えようとしている今こそ、新しいものを生み出す風土、土壌を育てることが非常に重要。それは若い層でも、ベテランでも変わりません」若手からベテランまで、すべての社員の働き方改革をサポートしている味の素KK。将来に向け、今後はどのような変革を図ろうとしているのだろうか。

味の素KKのコーポレートメッセージは「Eat Well,Live Well.」です。このメッセージに即し、「食」を起点に、豊かな生き方・働き方を提供することを目指す。「お腹いっぱい食べたい、できれば美味しいものを食べたい、そうすれば幸せな気持ちになれる、っていうのは人間の生活の質の根源にあるもの。そのことを経営的視点の中にも常に重視しています。例えば弊社の『Cook Do®』という製品は、お肉と野菜をバランス良く使うようにできているんです。しかも作り方が簡便なので、お料理が苦手なパパでも作れる。これがエコノミック・バリューとソーシャル・バリューの両立。会社の利益だけではなく、常に社会に生きる人々に貢献するという考え方をもち、ASV(Ajimonoto Group Shared Value)を基軸にビジネスを行っていきたいと思います」

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