サントリーの働き方改革「部門間格差」の乗り越え方

創業精神「やってみなはれ」を旗印に働き方改革を推進しているサントリー。とはいえ、メーカーならではの難しさも聞こえる。目下奮闘中の改革の「今」を伺った。

労働環境は「オールフリー」。いつ、どこで働くかは自分次第!

東京都産業労働局の「TOKYO働き方改革宣言企業」の一員にもなっているというサントリーホールディングス。日本発の真のグローバル企業を目指す中で、「限られた時間内で最大限の成果を発揮すること」「その結果生まれた時間で新たなチャレンジをしたり豊かな人間性を育んだりすること」「社員皆が心身ともに健康で、多様な個性のもとに活躍できること」を目標に、コアタイムのないフレックス制度、10分単位で利用できるテレワーク制度などをはじめ、多様な働き方の推進などを行っている。「サントリーにはもともと、創業期から受け継がれている『やってみなはれ』という精神があるんです。創業者の鳥井信治郎がよく使っていた言葉なのですが、やってみよう、やってみなければわからないという発想のもと、新しい価値の創造にチャレンジすることを価値観として大切にしているんですよね。最近では海外のグループ会社にも日本語で『やってみなはれ』ってスローガンが貼ってあるなど、グループ全体でその価値観を共有できるようになってきました。

サントリーホールディングス グローバル人事部部長 田中憲一さん

働き方の見直しについては、2010年から取り組み始めたという。「要するに、きちんと日々の業務に取組むことができて成果が出せれば、深夜を除いて、いつどこで仕事をしてもいい。もともと会社の文化として、新しいことに挑戦する、思い切って仕事を任せる、という文化が根付いている。」と田中さん。今では社員の3分の2が利用していて、「テレワーク推進企業等厚生労働大臣表彰〈輝くテレワーク賞〉特別奨励賞」も受賞している。「家で仕事をしていると、家族との時間がちゃんと取れる、という喜びの声が大きいですね。また出社時間も自由になったりウェブ会議などが行われたりしていく中で、企業全体の雰囲気として、生産性を高めようという意識は確実に高まっていると感じます」

「スーツ必須」から「自由スタイル」まで。部門別・ファッションの壁

一方、ファッションに関しては社内でも部門や業務によって差があるというのが現状だという。「働く環境については働き方や雰囲気を変えようと自主的に色んな試みをしている部門もありますし、ファッションの傾向にも部門毎にある程度カラーがあるように感じます。食品メーカーとして清潔感のある服装というのが大前提ですが、例えば、マーケティング部門やクリエイティビティが重視されるような部門では、ファッションもオフィスの様子も比較的自由なスタイルになっていたりします。一方でやはり営業系の部門などは対お客様ということを考えた時に、当然ファッションの傾向も違ってくる。個人的には、企業としての基本は守りつつ、ファッションや職場の環境に、部門や個人の個性が発揮されることはとても良いことだと思っています。」。「やってみなはれ」精神で、さまざまなブレイクスルーを実現してきたサントリー。ファッションの壁を軽々と打破する日も、思いのほか遠くないかもしれない。

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